AI×チャットでブランドのトップラインを上げる試みを行うmsg.ai
メッセージングアプリの伸びはすさまじく、今やそのユーザー数はSNSを抜く勢いで成長している。1ユーザーとしてもLINEやFB messengerなど考えると実感が沸くだろう。
これだけユーザーが滞在する時間が長いのだから、このプラットフォームを利用しない手はなく、各社とも広告を通してユーザーへのリーチを試みているが、まだブランド力を十分に活用できていないのが実態というところだろう。
msg.aiは2014年に設立されたY combinator出身のAI×チャット開発の企業である。スタートアップながら既に輝かしい実績をあげており、例えばSONY Picturesのカスタマーサポートを70人分代替したという記事が出ている。既に$2.7M(約2.7億円)の資金調達を実施しており、着実な成長がうかがえる。
P&G、BMWなどの優良顧客をクライアントに
FounderのPuneet Mehta氏は、IBMのWatson CenterでAI開発の経験、その後Wall Streetにてシステム開発に携わっていた経験を持つ。他の情報では、P&GやBMWといったビッグネームをクライアントに抱えるとのことで、既に月2000万程の売上高を達成している。
基本的にはChatbotを簡易に作成できるようなツールを配布しているのではなく、顧客のニーズに沿ったプロダクト開発・運用を行い、顧客ごとのデータを蓄積しサービスを改善するような開発型サービスを行っていると思われる。
また、思想として全てが自動化される世界観を達成する、というよりは必要に応じてヒトにエスカレーションすることで、顧客満足度をあげるという思考が強いようだ。
なお、彼らが手がけたSony Picturesのホラーコメディ映画「GOOSEBUMPS」のプロモーションチャットが公開されている(こちら)。
最後に、彼らがLearningsとして挙げている下記の3点を紹介したい。
- チャットボットとの会話のやり取りは自然な会話でなければならない。それは専門家によって、当初からそのように設計されなければならない。
- 永続的であるため、チャットボットは、十分に賢い必要がある。
- チャットボットは、ユーザーとの関係構築を考える上で中長期に最適な手段である。